書評:『ユダヤ人大富豪の教え』(前編)

お金&お得

「若者に戻ったつもりで読み直してみました」

今回の書評は、多くの人が知っている大ベストセラー「ユダヤ人大富豪の教え」(本田健著)です。

ずいぶん前に(きっと10年以上前)、初めて読みましたが、その時は若者ケンの気持ちで読んでいたように思います。

「ユダヤ人大富豪の教え」

今回あらためて64歳の僕が読んでみると、意外なことにこの本はリタイア後の方がためになると感じます。

 

本の構成としては「幸せな金持ち」になる17の秘訣が、大富豪「ゲラー氏」から若者「ケン」に丁寧に語られていきます。

物語の中で語られ、僕が共感を覚えた箇所を抜き出し、紹介したいと思います。

まず冒頭の第1と第2の秘訣の中で僕の心に引っかかったところは、次の箇所です。

・「君が世の中に対して提供したサービスの量と質が、君の受け取る報酬に等しくなる」

・「努力した人間がみな成功できたら、どんなに良いだろう」(努力するだけでは成功できない)

・「人は、自分の好きなことをしている人間を応援したくなるものだよ」

・「大好きなことに巡り合ういちばんの方法は、いまやっていることがなんであれ、それを愛すること」

僕はすでに会社員ではないし、年金を受給し、貯金もそこそこにある現在、何かをやろうとする時、「間違ってはいけないな」と感じたところです。

さらにお金だけあっても、自由がなければ「幸せな人生」ではないことを大富豪ゲラー氏は、具体例をあげて若者ケンに説いていきます。

若者ケンを、64歳の僕に置き換えても心に響くのはなぜでしょう!

「若者に戻らなくても、これからも大いに役立つ本」

有り余るほどのエネルギーをもつ若者ケンが、途中の失敗を乗り越えることも含めて、成功をおさめるための考え方や行動がわかりやすく書かれています。

第3から第7の秘訣では、直観力、感情の力、セールス(情熱)、スピーチ力、人脈について、ノウハウの説明になりがちな内容も、心に響く箇所がたくさんあります。ビジネスや仕事だけでなく、趣味や地域貢献でも良い、これから新たに何かを始めてみようという人の心に引っかかる箇所をあげてみました。

若者向けの本ではありますが、リタイア後の60代なら十分、読んでお得な本だと思います。

・「なぜこの人は、奴隷でもないのに、朝から晩まで嫌いなことをやってのだろう」、「会社を辞めるのが怖いから?」、「そのとおり。たいていの人は人生で変化を起こすのが怖いもの」

・「君が扱っている商品やサービスについて、完璧というほどに知っている必要がある」

・「コミュニケーションの鍵は感情だ。スピーチの天才になりなさい。どこに行っても、自分の考え方を1分ではっきり、さわやかに感情に訴えて話せるようになりなさい」

・「自分の考えをともかく紙に書きなさい。自分が何を考えているか、感じているかを紙に吐き出してしまうように」

・「付き合う人の多くを味方にできれば、君の成功は何倍も早くなるだろう。(これが口コミのパワーだ)付き合う人が君の応援団になってくれれば、あっという間に成功者の世界に持ち上げてくれる」

・「彼ら(成功者)が、いちばん大切にしているのは、『信頼される人間』になるということだ」

・「いい人脈をつくりあげることは、人生の幸せと成功に不可欠なものだ。人脈とは君が無理を言える友人という意味だ」

第8から第10の秘訣では、お金、ビジネスの選び方、目標設定と続きます。

・「(達成できたリストを見て)君の望んだ現実が確実に手に入ってきたことがわかるはずだ。今度は達成できなかったリストを見てもらいたい。大きい目でみれば、かなわなくても君の人生の幸せ度は変わらなかったはずだ」

僕はほとんど後悔することはないので、この箇所は感覚的に理解できます。

ただ、次の部分は既に64年以上も生きてきた人間にとっては耳の痛い話です。でも、そこまでシビアにならなくても…とも感じてしまいます。

・「多くの人は自分の人生の方向性が定まっていない。だから海を漂うくらげのような生き方をしている」、「自分が生まれてきた真の目的を発見し、エキサイティングで素晴らしい人生を送りたいなら、目標が必要だ」

この本は“大富豪になりたい人”向けなので、大富豪になれそうな若者は頑張れ!と、割り切って読み進められます。64歳で自分を否定したり、卑下しても仕方ないですね。

今日はここまで。どうですか?若い時に読んだ人も多いと思いますが、また今読み返して見られたらどうでしょうか?

次は後半で!ではまた!

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